新国立劇場バレエ研修所発表会
今回は応募したが、残念ながら抽選にはずれてしまったので、キャンセル待ちをすることになった。
開演前40分前から並んでいた甲斐があって、なんとか潜り込むことができた。
そのチケットをもらってようやく入場しようとした際、なんか飛びぬけて綺麗な女性がパンフレットを配っていることに気付いた。
ああ、新国立劇場は出演者でない職員の人も綺麗な人がいるんだなー、と思っていたらツレによると「さいとう美帆さんだよ」とのこと。えー、さいとう美帆さん(リンク先5番目の人)といえばここの第一期の修了生で、修了後すぐに主役に抜擢されたような若手の期待の星だ。その主役に抜擢された公演からツレが帰ってきた際に、見せてもらったパンフレットに写真が載っていて、綺麗な人がデビューしたなぁ、と思っていたのでなんとなくは覚えていたが、まさか本人だとは。そんな人がこんなところで雑用してていいのかーっ、て感じだが、まだまだプロになったばかりだし、主役を踊ったからといって初心を忘れてはいけませんよ、という劇場の親心なのかもしれない、なんて思った。
で、他の人も気づいたらしく、サインを貰っていた人がいた。
ああー、こんなときに備えて外出時にはかばんの中にサインペンを常備しておくべきとつくづく後悔した。残念。
肝心な公演内容だが、最初は「研修所といえども全国のジュニアバレエコンクールみたいなのに入賞しちゃうようなレベルの人だろうから、プロと遜色ないだろうなぁ」と思っていたが、最初の演目を観た時には、結構まだまだ発展途上という感想を覚えた。全体的に踊りが小さいし、ジャンプもリフトも低いし、コールドバレエもあまり揃っていないようにみえた。体の柔らかさとかステップの正確さとか個々の技術はすばらしいのだが、なんとなく音楽に合わせて踊らされているようにも見えた。普段漫然とバレエを観ていたが、やはりあれは上手だったなぁ、とつくづく思った。でも、こんなに大勢の前であんな広い舞台に一人で立たされたら、100%の力を出すのはさぞ難しいことだろうなぁ、と思った。
ただし、次のソロの演目は、前の演目での印象が完全に覆された。
コンテンポラリーバレーを観るのは初めてだったが、彼女の動きに釘付けになってしまった。確かに踊りは荒削りな部分があったが充分ダイナミックで創造性に富んでおり、完全に舞台を一人で支配していた。
本当はもっと観たかったが、曲の中途半端なところで終わってしまってちょっと残念だった。
3番目の演目はバレエの定番のサンサーンスの白鳥で、そつなく踊っていた。
少なくともバレエ素人の私にはどこをつっこんでいいのか分からないくらい、うまくまとまっていた。
4番目は全員での演目で、途中ソロやパ・ド・ドゥなどが展開されていくものだった。やはりちょっと気になる点はあったが、最初の演目よりかは良くなっており、本来の実力に近づいているように思えた。
休憩後、普段の研修の様子などが上映された。バレエの研修所といってもバレエだけをしている訳ではなく、バレエ以外の踊り、バレエの歴史、栄養学、茶道なんかも組み込まれている。非常に人材を育てようとしているのがわかる。で、普段の練習を見ると結構みんな伸び伸びと踊っていた。やはり今日の舞台は緊張していて普段の実力が発揮されていないのだろうか。(それとも練習所は舞台より狭いからそんな風に見えるだけか?)
最後はスペイン舞踊で、みんな黒い服に身を包み、カスタネットを打ち鳴らしながら踊っていた。
バックでは生ギターと生カンテ(生歌)。スペイン情緒満載な演出でかなり満足だった。
研修所長の牧阿佐美さんによれば、2年目になるとかなりうまくなるそうなので、修了公演にまた期待したいところだ。
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コメント
さいとうさんは、ちょっとお化粧が厚塗りでは?というカンジでしたが、とても華奢でキレイな人でしたね。
一緒に配っていた女性もバレエ研修所の1期生だとすると、消去法で今村恵さんか本島美和さんだと思います。
たぶん今村さんかな・・・? 彼女もとてもきれいな元気オーラの出た人でした。
(ただパンフレット配っているだけなのにね)
投稿: ツレ | 2004.02.23 22:17